地上波デジタル放送対応テレビが売れない理由

昨年末にウチの1歳の娘がいつものようにブラウン管をポンと叩いたらば、もう限界とばかりにプツンとテレビが映らなくなってしまいました(娘が破壊したわけではなく、十数年使ってきたテレビの寿命だったのですが、そのタイミングの良さに思わず笑ってしまいました)。というわけで、予定より早く地上波デジタル放送対応テレビに買い替えを余儀なくされてしまいました。

自分が所有すると、それまで無関心だった地上波デジタル放送対応テレビの話題も目に付くようになり、最近は想定より売れていないという記事をちらほら見かけます。個人的にはバカ売れするようなものではないと思っていたので、別に驚くような内容でもないのですが、売れない理由について考えてみました(あくまで個人的な主観なので間違った認識があったらごめんなさい)。

理由はとても単純で、テレビ放送を利用している一般の視聴者大半にとって、地上波デジタル放送対応に切り替えるメリットがほとんど無いからだと思います。

いやまて、デジタル信号化で画質も音質も向上するし、地上波デジタル放送対応機種は双方向通信機能も備えているからこれまでとは違うユーザーエクスペリエンス(って、マイクロソフトみたい(^^;)が提供されるだろう?。という意見もあるとは思います。

自分自身、アナログ放送に比べて圧倒的に鮮明な地上波デジタル放送の画面を見たときは感心しましたが、画質や音質にこだわり妥協しない方達ならばとっくにハイビジョン対応テレビに移行していたり、高品位のAV機器をつかっているでしょう。そういった既存の高品位の機器に対して圧倒的に向上したもののようにも思えません。また、そういったことを重視しない私のような人達にとっては、画質や音質の違いが今使えているテレビを買い換える動機になんてなりません。

双方向通信機能についてはテレビ単体で使える機能ではなく、各家庭で使っているインターネット接続回線を利用するものです。そもそもインターネット回線を契約していない家庭では役立たずです。

一番致命的なのは、(おそらく)今のところ、各放送局もこれといってデジタル放送+双方向通信ならではのコンテンツというものをほとんど提供していない(普段、テレビを見ないので自信なし。)ということかもしれません。双方向通信機能を利用した放送コンテンツには個人的にも興味はありますが、パソコンや携帯電話で既に利用できている以上のコンテンツというものも想像できません。

同じデジタル化といっても、ランダムプレイができて扱いも楽で実用上劣化の心配の無いCDメディアやプレイヤーが出たときや、より長時間撮り溜めができて頭出しも早く劣化も無いハードディスクタイプのビデオデッキが出た時に感じたほどのメリットが地上波デジタル放送対応テレビには感じられません。アナログ波が停止するより早く買い換えたからといってメリットとなる点が見当たらないのです。

ハードウェアとしては上等だけど面白いゲームソフトがまだ発売されていない家庭用ゲーム機。今時点の地上波デジタル放送対応テレビは、それと同じように思えます。

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